学生時代の友達は一生もの

心想

中学の担任だった先生がよく言ってた言葉

「中学の友達は一生もの」

親や親戚がよく言ってた言葉

「高校の友達は一生もの」

学生時代に出来る友達は「特別」なんだと、そういう認識で過ごしていた。

今、私は23歳。高校を卒業してから約6年、地元を離れてからは3年経つ。

「学生時代の友達は一生もの」

果たして本当にそうだったのだろうか?

もちろん人によって違うだろうが、私なりに当時の友人たちを思い返しながら、この言葉の意味や伝えたかったメッセージを読み取ってみた。

友情は永遠なのか?

苦くも甘酸っぱい青春時代を振り返ると、思い出深いのは「高校生」の頃。

高校の卒業式が1番悲しかった。

毎日のように遊んでいた友人たちと離れ離れになるのは辛かった。

もっと辛かったことは、卒業後に会う回数が減り、気づけば連絡が途絶えていた時だった。

連絡をただ待っている受動的な自分にも少なからずショックを受けた。

口では「結婚式に呼んでくれ」「50歳になってもみんなで集まろう」と何回も言い合ってきたが、その約束も果たせそうにはない。

何の用事がなくても毎日会って話せていた環境がいかに大切だったのか気付かされた。

ものすごく貴重な「尊い場所」での出会いだったと思う。

大人になった今ではもうその場所に戻ることは出来ない。学生時代特有の「クラス」制度は振り返ってみても異質な空間だった。

名前も顔も知らない、話したこともない相手が「同年代」という括りで集められ、時を共に過ごさなければならない。ある種、強制的で特別な「出会い」の場だった。

その出会いの中で、本当に多くの人と関わってこれた。

席替えや運動会、文化祭などの行事がある度に、新しい出会いが生まれた。

友達?と呼べるかわからないけど、席が近くてよく話す子が、気がつけば「友達」になっていった。

その友達とクラスが離れた途端に、話さなくなることを経験した。

恋愛関係が友情を壊すことを学んだ。

「独り」が怖くて自分の本心を必死に隠していた時期もあった。

楽しいことも多くあったが、人と関わる学生生活は少なからず恐怖心が付きまとっていたと思う。

私はあの頃、みんなと上手くやれていたのだろうか?

「人に合わせる」ことをずっと選択してきた私は、時に自分の本心が分からなくなる。

あの頃の友人たちを思い返しては少し不安になる。

みんなは私のことを「友達」と思ってくれていたのだろうか?

今でもまだ「会いたい」と思ってくれているのだろうか?


今になって当時の友情関係を疑ってしまう自分が嫌になる。

もっと「本心」で向き合っていれば、こんな感情に陥ることはなかったのだろか?

青春時代に抱えたやり場のない感情にだいぶ苦しめられたと思う。

「学生時代の友達は一生もの」

これを否定しまうと、あの頃過ごした友人との時間が全て嘘になってしまうような気がするが、それだけはないとはっきりと言える。

あの時間は決して虚構なものではなかった。どんなに写真を見返してみても、私や友人たちの顔は眩しすぎるほどの笑みが溢れこぼれているのだ。

これが自体、1つの答えだと思う。

こんな自分と向き合い付き合ってくれた「友達」の存在は確かにそこにあったのだ。

当時の写真を見る度に生きが芽吹き、自分は独りじゃないと信じさせてくれる。

たとえ会えなくてもそう感じることじたい特別な関係ではないだろうか?


1番の親友とは高校卒業以来、縁がない状態だが、今でも繋がりがある友人は数人いる。

私が上京したため、会うタイミングが帰省した時になり、年に1回ほどだが、帰省自体が「会うきっかけ」にもなったから少し嬉しい。

社会人で出来た友達も素敵な方が多く大事にしたいものだが、学生時代の友達に会うとやはり感情の昂りが違うことを実感する。

どこか懐かしく恥じらいがあり、心から安心できるのは、あの異質な空間を共にしてきたからだろう。

おそらくこういった気持ちになれるのが「学生時代の友達は一生もの」に繋がるのであろう。


早々に地元を離れた自分にとっても、関係の無い話ではなかった。

会えない時間が育むものの1つに「友情」があったのだ。

久しぶりに会うだけで「当時の関係」に戻れる魔法に誰しもかけられていた。

変わらない一面と変わっていく一面を見ながら、戻れないあの頃を懐かしく思い、お互い大人になった当たり前の出来事を可笑しく感じる。

学生時代の友達でしか経験できないものだろう。

会わない時間が生んだこの感情は「会う」ことが全てではない証明にもなった。

会えないからといって友情関係が壊れることは「無い」と私は信じて生きていきたい。

「学生時代の友達は一生もの」

本当にその通りだと思う。

たとえもう会えなくても、彼らは特別な時期を一緒に過ごしてきた大切な存在だ。

あの頃の友情が終わることなど決して無い。私の中でこれからも色濃く残り続ける。

こんな私と貴重な学生時代を共にすごしてくれた友人には心から感謝を伝えたい。

だからこそ、みんな幸せに生きてほしい。

みんなに会いたい。

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