【エッセンシャル思考とは?】23歳の若手社員が職場で試してみた結果

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みなさんこんにちは、岳(がく)です。

私が去年読んだ本の中で一番感銘を受け、心を動かしたのはこちらの本


エッセンシャル思考~最小の時間で成果を最大にする~

こちらの本は

・日々忙しくて考える余裕がない方

反射的に「Yes」と言ってしまう方

・自分の時間を増やしたい方

・仕事の効率を上げたい方

上記の方にすごくお勧めできる本です。

今回は、エッセンシャル思考について簡単に説明したのち、23歳の若手社員が実際に現場で試してみてどうだったかもお話していこうと思います。

①エッセンシャル思考とは

結論、「より少なく、しかしより良く」を求めよ。

私たちの人生は時間も体力もお金も限られているため、やりたいこと全て行うことは難しい。だからこそ「今、何に集中するべきか?」「最優先事項は何か?」を常に考える必要があり、これがエッセンシャル思考です。この思考法は、より多くのことをやり遂げる技術ではなく、正しいことをやり遂げる技術です。

上記はエッセンシャル思考を表す有名な図です。

どちらも同じだけのエネルギーを使用しているが、左側は多方面に努力が引き裂かれています。そのためどの方向にも少しずつしか進めない。対して右側は努力の方向が絞られている。エネルギーの使いどころを最小限にすることで、重要なものごとで最大の成果を上げることができるのです。

②エッセンシャル思考を身に付けるために

本書の中でも語られている、エッセンシャル思考を実践していく上で重要な点を3つに絞りました。

①トレードオフ ~何かを選ぶことは何かを捨てること~ 

②選抜 ~もっとも厳しい基準で決める~ 

③バッファ ~最悪の事態を想定する~ 

それぞれ練習編も用意していますので、思考法を身に付けるためにぜひチャレンジしてみてください!

②-1,トレードオフ

こういった方はいないだろうか?

・常に予定を詰め込みすぎる人

・友人と映画を見る約束をしていたのに、上司に飲み会に誘われて「行きます」と言ってしまう人

・奥さんに早く帰ってきてと言われているのに面倒な報告書の作成を引き受けてしまう人

・大事な会議が始まるのに、緊急だからとメールを書いている人。

これら全てトレードオフが見えていない人達です。

全てを同時に行うことは不可能であるということを早急に知る必要があります。メールを書いていれば大事な会議には遅れるし、仕事を引き受けすぎると家族との時間は削られていきます。映画と飲み会が重なっていればどちらか諦めなければいけません。

何かに「イエス」ということは、その他すべてに「ノー」と言うこと

トレードオフは難しいものです。なぜならどちらも捨てがたい状況だからです。急ぎのメールに返信するか、大事な会議に出席するか。高い給料か、長い休暇か。どちらも望みたいがそれは不可能である。そこで「どうすれば両方できるか?」ではなく「どの問題を引き受けるか?」この考えがエッセンシャル思考法であり、大きな自由につながる問いである。

②ー1,トレードオフ~練習編~

上記図には4つ口のコンロがあり、それぞれ大切なものが火をともしている。

課題①成功するためには、上記のうちのひとつの火を消しなさい。

課題②もっと成功するためには思い切って2つ火を消しなさい。

これは本書でも紹介されている、ユーモア作家デビット・セダリス氏の短編の中で出てくるお話である。もちろん単なるジョークであり、成功するために家族や健康を犠牲にするやり方はエッセンシャル思考ではない。しかしこの問いが真実をついていることも事実である。

家族、友人、健康、仕事、これらの利害が衝突したときに「自分はどの問題を引き受けるのか?」こう問わなくてはならない。より戦略的に慎重に選び取っていこう。

②-2,選抜

「絶対にイエスだと言い切れないなら、それはすなわちノーである」

本書では選択肢を検討するときは常にこの基準で考えろと述べています。これをより明確にしたのが90点ルールの導入です。

②-2,90点ルール

最重要基準をひとつ用意し、その基準に従って選択肢を100点で評価します。厳しいですが、90点未満の点数はすべて0点と等しく不合格です。これにより60~70点の中途半端な選択肢に悩まされることはなくなります。仕方なく選ぶのではなく、「選びたいから」選ぶ自由を大切にしよう。妥協すれば自分が損をするだけだ。

がく
がく

いや、かなり厳しい!難易度高いって!!!

同じように思われた方も多いのではないでしょうか。

いきなり90点で選抜していくのは難しいものです。まずは70点ルールから設けて、慣れて行けば少しずつ90点へと近づけていきましょう。

②-2,チャンスを正しく選別するために

突如舞い込んできたチャンスを正しく選別するためには上記の図を参考にすると良い。

◎最低限の基準を満たしていないチャンスはもちろん却下

◎理想の基準を満たしていないチャンスも却下しよう。

◎すべて満たしているものだけが考慮に値するチャンスである。

補足本書の中でもこの「選抜」に書かれている内容がより厳しく難しいものだと私は感じています。2度とないかもしれないチャンスで上記図にように冷静に考えて決断を下せる人がどのくらいいるでしょうか。私たちがすぐに出来ることは「考えること」本書でもこの「考えること、考える時間」は非常に重要であると述べています。瞬時に「Yes」や「No」で返答するのではなく、時間をかけて考えることがエッセンシャル思考へと繋がる1歩だと思います。

②-2,選別~練習編~

クローゼットの中を覗いてみてください。

・綺麗に片付いているだろうか?

・着たい服がすぐに見つかる状態だろうか?

何が必要で何が不必要かを判断し、クローゼットを整理する方法を確立させよう。

実際にやってみましょう!

がく
がく

みなさん、ちゃんと捨てましたか?すぐにでも捨てれる勇気はありましたか?

もったいないなと感じませんでしたか??

ちなみに私も実際に捨てるまでには時間がかかりました(笑)

心理学の研究では、人はすでに持っているものを、実際よりも高く評価する傾向があるそうです。一度買ってしまった服も、捨てるのに躊躇してしまう際には「持っていなかったとしたらまたお金をだして買うだろうか?」と考えてみよう。人生や仕事においても「捨てる」には努力が必要である。

②-3,バッファ

本書で説明されている2パターンのバッファについて簡単に図に起こしてみました。

バッファ(緩衝)とは2つのものがぶつからないようにするもの。確実なことがない世の中だからこそ、このバッファを取ることがいかに重要なのかが本書では語られています。

思わぬことは起こるものだから、あらかじめ想定して予定を立てよう。

②-3,1.5倍で見積ろう

希望的観測で物事を図っている人はいないだろうか?

・駅まであと5分もあれば着くだろう

・この作業なら木曜までには終わるだろう

・やる気を出せばすぐ痩せられるさ

時々は上手くいくが、世の中そう甘くはない。思わぬトラブルに巻き込まれたり、予定より作業範囲が広がったりするものである。それではスケジュールはどんどん遅れ、締め切りに遅れたり完成度が低くなってしまう。本書では、実際より短く見積もってしまいがちな私たちに「見積った時間をつねに1.5倍に増やして締め切りを設定する方法」を推奨しています。

がく
がく

仕事の話し合いに1時間かかると思ったなら1時間半の枠を取っておこう!

通勤でも10分かかる道のりであれば15分前には出発しよう!

②-3,バッファ~練習編~

本書で紹介されている「リスクマネジメント戦略を立てるにあたっての5つの質問」を、実際に私も答えてみました。特に5つ目の問いの答えが、広い意味でのバッファとなるのです。私の問いも参考にしながらみなさんも、自分の仕事に置き換えて考えてみてください。

がく
がく

私の本職、作業療法士(リハビリ)の視点で問いに答えてみました!

①その仕事にはどんなリスクがありますか?

A.リハビリ中の転倒や、バイタル変動による意識不明。

②最悪の場合、どんなことになりうるか?

A.生死に関わる。

③周囲の人への影響はどのようなものがあるか?

A.家族は落胆し、病院側は対応に追われる。

④そのリスクは自分(会社)にとってどの程度の経済的負担となるか?

A.新規利用者数の減少、担当数の減少

⑤リスクを減らすためにどのような投資をおこなうべきか?

A.リハビリ時のリスク管理について本を用いて勉強、プリセプターへ指導を受ける。

がく
がく

私の場合は、リスク管理についての勉強や先輩へ指導を受けることがバッファになるということですね!

未来が予測不可能であるという現実を受け入れて、不測の事態が引き起こすダメージをできるだけ緩和するために、バッファを前もって計画に組み込んでおくことが大事だと本書では強く書かれています。

③エッセンシャル思考を23歳の若手社員が現場で試してみた結果

本書を読み終え、その日からエッセンシャル思考で生きて行こうと誓いましたが、これまでYESマンだった私にとってはこれが中々に難しかった。

上司
上司

じゃあさ、この資料もやっといてくれる?

がく
がく

はい!大丈夫です!!

(あ、やっちまった、、また即答してしまったよ。)

もうこれのオンパレードです。息を吸うように「Yes」という返答はなかなか直りませんでした。しかしその後に「本当に引き受けるべきだったか?自分が引き受ける方が効率的か?他に任せれる方はいないか?断る場合は何というべきか?」を頻繁に考えるようになりました。思えば、これが今までとは大きな違いで、エッセンシャル思考を身に付けるためには必要な考えだと思います。

約1か月経った頃、即答から「考えて返答する」が少しずつ身に付きました。先輩上司からの依頼事は基本的に「私がやるべき仕事」が多いのでNoをいう機会は少ないですが、それでも「今これを引き受けて、他の仕事は十分にまわるだろうか?」を自然と考慮したのち、返答できることが増えてきました。

③-1,実際にNoと言ってみた。

あまりにも連続で仕事を振られたことがありました。下記は私が実際に上司に行った言葉とその返答です。

がく
がく

近日かなりの仕事量を頂いています。これ以上だと、期限に間に合わせるためには質がかなり落ちてしまいます。この仕事は最近異動してきたAさんに任せても大丈夫だと思いますが、どうしましょうか?

サブマネージャー
サブマネージャー

いやー。Aさん最近きたばっかだしね。ここはがくさんにやってほしいな。

マネージャー
マネージャー

Aさんに任せていいと思うよ。最低限のフォローはこちらもするから。連続で仕事振って申し訳なかったね。

最初はサブマネージャーへ相談しましたが、却下されました。しかし、自分ではどう考えても「より良く仕事を成し遂げるにはこの仕事を引き受けるべきではない」との考えがあったため、マネージャーへ直に相談。上記返答を得たため、A氏に仕事を引き渡しました。

結果的にはA氏のフォローを行いながら大まかには任せることで、私は私の仕事に100%集中することができ、A氏も仕事の流れを把握できるきっかけになりました。

何に対しても「Yes」と返事していた昔の私からしたら絶対に得ることができなかった結果でした。私より社会人歴が長い上司の言うことは正しいと思いがちですが、そうではありません。本書でも語られていますが、人の境界線(限界値)を他人が正確に判断することは不可能に近いのです。よく考えてみましょう、あなたは自分の境界線を自分でしっかり認識できていますか?これ以上は無理ですという線を他人にわかるように引けていますか?これらが引けていないのであれば他人がそれを超えて入り込んでくるのも無理もない話です。

エッセンシャル思考は間違えて使うと「ただの図々しい使えない堕落社員」になり兼ねない恐ろしさがあります。大事なことは考えること。好きや嫌い、やりたい、やりたくないではなく「今何が一番重要なのかを考える」ことが大事です。より少なく、しかしより良くを一緒に目指していきましょう。

本書は本当におすすめできる本ですので、気になったのであればぜひ買って読んでみてください!


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